白内障手術を受けた後、「ピントが合わない」と感じる方は少なくありません。 視界がぼやける、遠近感がつかみにくいといった症状が続くと、不安に思う場合もあるでしょう。 この記事では、白内障手術後にピントが合わなくなる原因や、改善のための対策について詳しく解説します。
目次
白内障手術後のピントが合わない症状とは?

白内障手術を受けた後、視界のクリアさを期待していたにもかかわらず、ピントが合わないと感じる場合があります。手術直後から違和感を覚えるケースもあれば、時間の経過とともに見え方が変わる場合もあるでしょう。
白内障手術を検討している方に向けて、術後にピントが合わなくなる具体的な症状について解説します。
症状の具体例と現状の把握
手術後のピント調整に問題がある場合、遠く・近くのものが見えづらい症状が出る場合があります。以前より視界がクリアになったと感じつつも、特定の距離でははっきり見えないといった症状です。特に、手元の文字が読みにくい、または遠くの看板がにじんで見えるといった違和感が生じやすいです。
また、モノが二重に見える症状も報告されています。
片目で見たときに像がずれて重なる現象があり、日常生活に支障をきたす恐れも少なくありません。
また、遠近感にズレを感じる場合もあります。階段の段差がわかりにくくなったり、ものをつかむ際に距離感が合わずに手間取ったりする場合があるでしょう。
ピントが合わない症状は、手術後の経過による一時的なものの場合もあれば、眼内レンズの特性や個々の眼の状態による影響も考えられますが、最も多い理由は、手術前に計画した、術後の焦点の距離が、自身の想像していたものと異なっていたケースです。 違和感が続く場合は、原因を特定するために医師の診察を受けるのがおすすめです。
なぜピントが合わなくなるのか?原因の徹底解説

白内障手術を受けた後、視力の回復を期待していたのに、ピントが合わないと感じる場合があります。手術で濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズを挿入しますが、見え方はさまざまな要因によって左右されるからです。どのような理由でピントが合わなくなるのかを詳しく解説します。
眼内レンズの位置や調整の問題
白内障手術では、眼内レンズを適切な位置に固定しますが、まれにレンズがわずかにずれる場合があります。レンズの位置が安定するまでには時間がかかり、その過程でピントが合いにくく感じることがあるからです。
特に、手術直後は眼の炎症や腫れの影響で視力が安定しにくいのが特徴です。
また、選択した眼内レンズの種類によってもピントの合い方は異なります。単焦点レンズは、特定の距離にはっきりとピントが合いますが、遠くと近くを同時にくっきり見るのは困難です。
一方、多焦点レンズは遠近のピント調整が可能ですが、コントラストが低下し、慣れるまで時間がかかることもあります。
加齢や眼の生理的変化による影響
手術後の視力の変化には、加齢による影響も関係します。 眼の構造は年齢とともに変化し、白内障を治しただけでも解決しない別の問題がある場合があるからです。
特に、網膜や角膜の状態が手術前と比べて変化するので、ピントが合いにくくなる場合も否めません。
また、網膜に関しては、黄斑変性症や糖尿病網膜症といった疾患だけでなく、加齢による機能低下も、手術によって白内障の影響は取り除かれても、視力が完全には回復しない場合もあります。
白内障手術後のピント問題に対する対策と治療法

白内障手術後にピントが合わない場合、原因を知ることが重要です。
視力が安定するまで時間がかかる場合もあれば、追加の治療やリハビリが必要になる可能性もあります。
ここからは、白内障手術後のピントが合わない問題の対策や治療法について解説します。
レーザー治療など追加治療の選択肢
手術後最初はよく見えていたけども、しばらくしてからピントが合いにくくなった場合、後発白内障の可能性があります。
後発白内障とは、眼内レンズの後ろにある薄い膜が濁って視界がぼやける状態です。ですので、これは、ピントが合わなくなっているわけでは無く、新たな濁りによって見えにくくなっているわけですが、後発の場合、ヤグレーザー治療をすることで視界がクリアになり、ピントが合いやすくなります。
ヤグレーザー治療とは、水晶体の膜の中心部に小さな穴を開ける治療法です。膜に穴をあけた影響で眼のなかに光が通りやすくなるので、視力が回復します。
また、希ですが、眼内レンズの位置がずれている場合、調整や再手術が必要かもしれません。
また、強度の乱視が残っている場合には、眼鏡やコンタクトレンズで補正する方法も選択肢の一つとなります。
視力リハビリテーションと生活改善のポイント
手術後の視力を最大限に活かすためには、視力リハビリテーションが役立ちます。 特に、多焦点レンズを使用した場合、脳が新しい見え方に適応するまで時間がかかるため、意識的に遠くや近くを見るトレーニングが必要となるからです。
また、術後における日常生活の工夫も重要となります。 部屋の明るさを調整し、コントラストがはっきりする環境を作れば、視界のぼやけを軽減できます。
定期的な検診を受け、医師と相談しながら適切な対策をすれば、よりクリアな視界を取り戻せるでしょう。
医師・専門家に聞く!手術後の視力改善のアドバイス

白内障手術後、ピントが合わない症状に悩む方がいらっしゃいます。
時間の経過とともに改善するケースもあれば、追加の治療や視力リハビリが必要な場合もあります。
この章では、医師や専門家が推奨する視力改善のポイントについて解説します。
手術前後に確認すべき重要なポイント
手術後の見え方には個人差があるため、術前に執刀する医師と十分に相談するのが大切です。特に、単焦点レンズと多焦点レンズでは見え方が異なるため、自分の生活スタイルに合った選び方が必要となります。
例えば、読書やパソコン作業が多い方は、近くにピントが合う単焦点眼内レンズが適しています。
手術後すぐに視力が安定しないと感じた場合も、一定期間は様子を見るのがおすすめです。さきほども解説したとおり、視力が安定するまで多少の時間がかかるケースもあります。
ただし、見え方が極端に悪化した場合や、痛みを伴う場合は速やかに医師に相談してください。
定期検診と専門医との連携の大切さ
手術後の視力を最適な状態に保つためには、定期検診が欠かせません。
視力の変化や眼内レンズの状態を医師が確認するので、必要に応じた対策ができます。
特に、後発白内障や眼内レンズのずれが原因でピントが合わない場合、早期発見と適切な治療が重要です。
また、術後に視力が思うように回復しない場合は、セカンドオピニオンを求めるのも一つの方法です。異なる視点からの診断を受けると、新たな治療の選択肢が見つかる可能性もあります。
医師と連携しながら適切なケアをすることで、手術後にクリアな視界を手に入れられるでしょう。
まとめ
本記事では、白内障の手術後にピントが合わない具体的な症状や改善策について解説しました。
白内障手術後にピントが合わない症状は、多くの患者が経験する可能性があります。ほとんどの場合は時間の経過とともに改善しますが、適切な治療や対策が必要な場合もあります。
明らかな視力の低下や見え方の不安がある場合は、すぐにでも医師に相談してみてください。