眼瞼腫瘤(ものもらい)
いわゆる「ものもらい」とは「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」をさす俗語で、瞼に痛みがあるものは麦粒腫、痛みはなくまぶたが硬くなるのは霰粒腫であることが多いです。
痛みやしこりがなく、むくんでいる場合にはアレルギー性結膜炎も考えられます。
それぞれで治療方法が異なりますので、正しく診断を受けて、適切に治療するようにしましょう。
麦粒腫と霰粒腫
麦粒腫とは?
麦粒腫は、瞼の縁にある脂が出る腺や、睫毛の毛根に細菌感染することで起こります。瞼の腫れ、発赤、痛みなどのほか、眼の充血、かゆみ、異物感などの症状が現れます。
霰粒腫とは?
霰粒腫は、瞼の内側にあるマイボーム腺の非感染性(細菌感染によらない)の炎症で起こります。瞼の腫れなどの症状のほか、瞼にしこりができ、瞼が開けづらくなったり、時に痛みを伴うことがあります。目やに、眼の充血などの症状は、比較的軽いことが多いです。
ものもらいの治療方法
点眼治療
点眼治療抗生物質を点眼して、瞼の腫れなどの症状を改善させます。
ものもらいのうち、麦粒腫はほとんどのケースで点眼治療によって治すことができます。
手術
麦粒腫のうち、点眼治療だけでは十分な効果が得られない時には、瞼を切開して膿を排出する治療が必要になる場合があります。
一方、霰粒腫でも、点眼によって腫瘤が小さくならない場合、手術による摘出が必要になります。しかし、瞼への注射によって、腫瘤が小さくなることもあり、当院で行っていますのでご相談下さい。