先日講演した会場は、少し変わっていました。ドライアイという病気をご存じでしょうか。涙の量が減ったり質が悪くなったりして、眼の表面:主に黒目の表面=角膜の状態が悪くなり、異物感や充血、時に視力低下にも繋がる病気です。最近は、パソコンやスマートフォンなど長時間画面を見る習慣が多くなったことや、部屋の空気が乾くエアコンの稼働、コンタクトレンズ装用者の増加などから、益々患者さんが増えている大切な疾患です。
今回は、このドライアイの専門家が集まって勉強する「ドライアイ研究会」という学会に呼ばれ、そこで講演をしてきました。「先生はドライアイも専門なの?」と思われるかも知れませんが、そうではありません。ドライアイの専門家も、大学病院などに勤めている場合は、一般外来もやり、そこに来た白内障患者さんの手術をすることもあるので、その先生達に向けて、白内障の専門家として手術のコツや注意点をレクチャーして欲しい、との要請があったのです。
そして、さすが由緒ある研究会、本編のドライアイ関連の講演もさることながら、私の白内障手術の講演も、とても熱心に聴講してくださり、鋭い質問もバシバシ。当然です、私の専門とする、白内障、老眼、近視とドライアイは、とても共通点が多く、患者さんが自分で病院を選んで受診されることが多い疾患ですので、各病院のブランド力がとても大切な分野です。最後には、この様なスライドを出して、眼科領域での影響力の強い二つの専門家達、共に切磋琢磨しましょう、と言う内容で締めました。