https://www.youtube.com/watch?v=b7zTjJM_0ho&t=8s
昨年は、コロナ渦の影響が日本では未だ色濃く、海外渡航に障壁が残っていたため、日本人参加者はほんの数えるほどで、その数名で、「必要書類は?」「どこで取れば良い?」「現地ワシントンでは、どこでPCR受ければ良い?」など情報を交換しながら、現地での講演を完遂してきました。
しかし、いざ現地に行ってみると、マスクをしている人はⅠ割ほど。会場にはいつもと同じ光景が見られ、「これじゃ、日本だけ取り残されるぞ」と思ったものです。
今年は、ご存じの様に、日本人も何の障壁もなく海外に出られるようになりましたので、ほぼ例年通りの日本人参加者が見られ、ひと安心。
この様に、なぜここまで国際学会での講演に拘るのかというと、我々日本人は、海外の医師に比べると、非常に高い技術を持っているのですが、英語を母国語としない為にその発信にはハンディキャップを負っています。日本人のきめ細かさなど、優れたアイデアも、国内に埋もれてしまう傾向にあります。私は、この学会で10年以上、白内障手術の新規技術について発表し、賞を頂いたことも2度ありますが、昨年からは、近視矯正手術のICLに関する講演をしています。そして、いずれの手術においても、誰かが、日本人のプレゼンスを主張してゆかなければ、日本の眼科のステイタスは落ちてしまいますし、それが出来る自分は、その使命を負っていると思うから、講演を続け、国際誌への論文投稿も続けているのです。一緒に写っているのは、神奈川の鈴木久晴先生、昨年、一緒に手術の教科書を作った仲間で、彼も国際的に大活躍している、日本人白内障術者の代表です。こういう医師達との切磋琢磨が日頃の診療レベルも底上げします。
また、優れた内容を発表している海外の医師から、講演終了後にその奥義を聞き出せるのも、講演者同士ならでは。
そして、ここからが、皆さんにとっても大切なことなのですが、皆さんのお住まいの近くにも、手術をしている眼科は沢山あり、その多くはHPなどで、「経験豊富な、、、」「○○病院で、○○大学での診療経験を活かし、、」と紹介されていると思います。経験の少ない医師が手術開業することは普通は無い訳で、病院選びで大切なのことは、それが、自身や医院のスタッフなど、身内からのプロパガンダに留まるものか、院外の業界から評価されているものかを見分けることです。本当に優れた技術を持つ医師、医療施設は、同業他者からも評価されており、その評価が目に見える形であるほど、信頼できるのは明白で、つまるところ、それは講演実績であり、論文発表なわけです。その真理が広まってしまうと都合の悪い医師も多いかもしれませんが、そんなことは気にせず(笑)、私は「発信できる」側の医師であり続けることで、皆様の信頼と、手術を受けて頂く安心をお届けする、と言うのを理念としているから、これを続けている、続けられるのです。
話は変わりますが、この学会、毎年、日本のGW前後に開催されるのですが、今年は、GW休みと合わせて、クリニック12連休をいただきました。皆には驚かれましたが、やるときはやる、休めるときは休む、リフレッシュできる余裕も、職種にかかわらずプロフェッショナルとして必要と感じています。これが出来るのも、皆様の信頼が揺るぎないと感じているからで、最後に、カリフォルニア続きで休暇を過ごしたラグナビーチの、のどかな風景写真もお届けしておきます。