そもそも乱視って?
角膜(黒目の表面)に歪みがあるために、遠視用・近視用の眼鏡だけでは良好な視力が得られない状態です。
従来の眼内レンズでは遠視や近視は矯正できましたが、乱視は矯正できませんでした。
その後、乱視矯正眼内レンズ(トーリック眼内レンズ)の登場により、これが矯正可能となり、従来よりも良好な見え方が得られるようになりました。
2つの乱視矯正白内障手術
1輪部減張切開術
角膜のカーブがいびつな部分に切開を入れて、角膜の形を整える手術です。
輪部減張切開を行うと、術後乱視が小さく、裸眼視力が良いという成績を報告しております。
「院長2010年の論文より」
2乱視矯正眼内レンズ(トーリック眼内レンズ)
角膜形状は変化させず、乱視矯正効果を持たせた眼内レンズを挿入して、眼の中で乱視を矯正する方法です。
手術の流れ
乱視矯正白内障手術の流れは、通常の白内障手術と同じですが、手術行程が一つ増えるため、1~2分、手術時間が長くなります。
また、角膜の切開位置や、トーリック眼内レンズの挿入角度を正確にするため、術前に診察室に入って頂き、執刀医が眼に印を付けます。
手術費用の目安
通常の保険診療による白内障手術と同じです
1割負担の方 | 約20,000~30,000円(片眼) |
3割負担の方 | 約50,000~60,000円(片眼) |
※費用には薬品代などが含まれています
※あくまで目安ですので、治療内容によって変動する場合があります
※生命保険に加入されている方は、手術給付金が受け取れる場合があります。詳しくはご加入中の生命保険会社へお問い合わせください
当院で行う乱視矯正白内障手術の特徴
現在、京都ではこの乱視矯正白内障手術が十分に普及していません。
また、施行されている殆どの施設では「②乱視矯正眼内レンズ(トーリック眼内レンズ)」のみで対応されているのが現状です。
京都市南区の大内雅之アイクリニックはもう1つの手法「①輪部減張切開術」が行える数少ない施設で、症例に応じて適切な手術方法を選定させていただきます。
特に、既に白内障手術を受けられた眼では、①輪部減張切開術でしか、乱視矯正は出来ません。
いずれの方法においても、論文発表・教育講演などで確かな手技と成績を報告し、エビデンス(根拠)のある治療を行っています。
乱視矯正白内障手術のQ&A
乱視矯正の効果はずっと維持するのでしょうか?
角膜の形状は、経時的に若干変化することがありますので、効果が減弱するケースもあります。
当院は追加矯正が可能な「輪部減張切開術」を行えますので、術後、年余を経た例でも再矯正が可能です。
手術後、注意することはありますか?
乱視矯正眼内レンズを入れたケースでは、手術当日は激しく頭部を動かさないようにしてください。
輪部減張切開術を受けられた方は、多少の異物感を覚えることがありますが、目のまわりを触らないようにしてください。